研究内容

研究室の特色

脇研究室では、化学的な手法を用いて、カーボンナノチューブ及び酸化亜鉛ナノロッドなどの材料をナノレベルで構造制御 し、燃料電池、太陽電池、リチウム電池などの電気化学デバイスの性能向上を目指しています。従来の方法論などに捉われずに、教員・学生一同で頭をフルに回転させ、新規電池電極 材料の創製を目指しています。新しい世代・日本・世界のために、エネルギー・環境・資源問題の解決に少しでも貢献できるように頑張っています。

ペロブスカイト太陽電池

ペロブスカイト太陽電池は簡便な低温プロセスで作製できる次世代・高効率太陽電池として期待されている。しかし、光吸収層であるペロブスカイト材料だけではなく、ホールを収集するためのホール輸送層(HTM)/Au電極も高湿度の環境下で劣化し、電池の安定性を下げることが知られている。本研究室で多層カーボンナノチューブを紙状電極(BP)をHTM/Au電極の代わりに用いることで太陽電池の高効率・高耐久・低コスト化を図っている。詳細はこちら:https://www.titech.ac.jp/news/2019/045421

燃料電池

固体高分子形燃料電池及びアルカリ形燃料電池のカソード電極担体や触媒として用いる酸素還元反応を有する触媒として多層カーボンナノチューブ (MWCNT)に着目しています。本研究室で開発した新規な手法を用いて細孔などの欠陥構造を持つMWCNTという炭素の新構造体を実現させた。この新規 材料の電気化学測定を行い、表面反応のメカニズムを検討しながら電極材料の高性能化を図っている。

色素増感太陽電池

色素増感型太陽電池のアノードは太陽光を吸収する色素を吸着し、その励起電子を集める役割を担っています。本研究ではアノード材料であるZnOの結晶界面 抵抗を減らすためにナノロッド状アノードを化学浴堆積法により作製しています。ZnOナノロッドの構造などを制御することで電圧・電流の向上が見込まれ、 さらなる変換効率の向上が期待できます。